2008年12月31日

ラン・ラン(ピアノ)、ワレリー・ゲルギエフ&マリンスキィ劇場管弦楽団/ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番ハ短調作品18

今年2008年最後の日となった今日は2004年モスクワ・イースター音楽祭での演奏会を紹介します。 モスクワ・イースター音楽祭は毎年復活祭の時期にモスクワで行われ期間中はワレリー・ゲルギエフと手兵マリンスキィ劇場管弦楽団の演奏会が連日開かれます。 ソリストもロシアだけでなく世界中から有名な演奏家が招かれます。 この音楽祭はサンクト・ペテルブルクの誇りと伝統、それにモスクワに対する意地が起爆剤となってとんでもない爆裂演奏に遭遇する確率が非常に高いのが最大の特徴です。 以前紹介した2003年の開幕コンサートで演奏されたチャイコフスキーの交響曲第5番はその典型と言えるものでまるでジェットコースターのような凄まじい演奏でした。 
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さて今日紹介するのは2004年4月27日に放送されたもので中国のピアニスト、ラン・ランをソリストに迎えてのラフマニノフのピアノ協奏曲第2番ハ短調作品18でもちろんワレリー・ゲルギエフ指揮マリンスキィ劇場管弦楽団の演奏です。
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ラン・ランは1982年生まれの中国のピアニストでこの時まだ21歳ですが曲の出だしからやけに遅いテンポでしかも一音一音がまるで衝撃波にように響いてきます。
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ゲルギエフもラン・ランの挑発で火が付いたのか持ち前以上の凄まじいパワーで応戦しています。
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でも単なる力勝負の演奏ではなくソリストとオケのバランスが絶妙で第2楽章は大変美しいですし最終楽章もソリストとオケのパワーをうまくコントロールしながら最後大爆発で終わらせるゲルギエフは凄いと思います。
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このコンビでの演奏をもっと聴いてみたいと思いました。

これまでロシア文化テレビから録画した演奏会リストは
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2008年12月30日

デニス・マツーエフ〜シューマン:子供の情景作品15、ストラヴィンスキー:「ペトルーシュカ」からの3楽章、ラフマニノフの絵画的練習曲集作品39から第6番イ短調、そして驚愕のアンコール

今日はデニス・マツーエフの演奏会を紹介します。 デニス・マツーエフは1975年イルクーツクに生まれたピアニストでモスクワ音楽院ではアレクセイ・ナセトキン、セルゲイ・ドレンスキーに師事しています。 1998年のチャイコフスキー国際コンクールで優勝した後はロシアだけでなく日本を含む世界各地で演奏会を行っています。
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これから紹介するのは2003年4月16日に放送されたものでシューマンの「子供の情景」作品15とストラヴィンスキーの「ペトルーシュカ」からの3楽章、ラフマニノフの絵画的練習曲集作品39から第6番イ短調を演奏しています。
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マツーエフの演奏する子供の情景と言うのも意外ですが光輝くような音色がいいですね。
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しかもヤマハのピアノがこんな輝かしい響きを放つなんて初めて聴きました。
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トロイメライはこってりと歌わせて趣きがあっていいかも。
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ストラヴィンスキーの「ペトルーシュカ」からの3楽章ではマツーエフの本領発揮と言うかよくもまぁここまで指が動くなぁと観ていて感心してしまいます。
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ラフマニノフの絵画的練習曲集作品39の第6番も難無く弾き終わって盛大な拍手が鳴り止まない客席に向かってマツーエフが「これからジャズのメロディを即興演奏するのでリクエストがあったらお聞かせ下さい」と言うと客席から「サマータイム」「キャラバン」という声にマツーエフが軽くうなずいてピアノに向かうと超絶技巧を駆使したジャズ・ナンバーの即興演奏を披露して客席はさらに盛り上がってました。
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その客席の中にあれ?ドレンスキー教授の姿も。 立ち上がって凄く嬉しそうに拍手してます。 これだけ弾けりゃクラシックもジャズも関係ないですからね。

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2008年12月29日

ニコライ・ルガンスキー(ピアノ)〜モスクワ音楽院大ホールでのピアノ・リサイタル/メトネル&ラフマニノフ

今日はニコライ・ルガンスキーの演奏会の映像を紹介します。
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ニコライ・ルガンスキーは1972年生まれでタチヤナ・ニコラーエワ、セルゲイ・ドレンスキーに師事しています。 1994年のチャイコフスキー国際コンクールでは1位なしの2位になっています。 ルガンスキーは同じドレンスキー門下のデニス・マツーエフと並んでロシアではかなりの人気があり度々テレビに登場します。
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今回紹介する映像ですが2001年モスクワ音楽院大ホールでの演奏会を収録したもので2002年の終わり頃に放送されています。 この演奏会ではメトネルの「忘れられた調べ」から3曲とラフマニノフの前奏曲と楽興の時から数曲が演奏されました。
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最初に演奏されたメトネルですが映像を観てびっくり! なんと舞台を暗くして袖から青い光のスポット・ライトをピアノにあてています。 
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さらにドライアイスのスモークを使ってメトネルの曲想ぴったりの幻想的な雰囲気を作り出しています。 
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これはちょっと日本では考えられない演出です。
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メトネルに続いてルガンスキーが得意とするラフマニノフの作品から前奏曲と楽興の時が演奏されました。
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流石にドライアイス演出はなかったものの曲の雰囲気に合わせてパイプオルガンをライトアップしている光の色が変わります。
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もちろん演奏は素晴らしいものでしたが聴覚だけでなく視覚からも心に伝わってくる強烈な演奏会でした。
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ルガンスキーかっこいい!

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2008年12月28日

ボリス・ベレゾフスキー(ピアノ)〜ショパン:練習曲集作品10&作品25とゴドフスキー:ショパンの練習曲による53の練習曲から抜粋

今日はボリス・ベレゾフスキーの演奏会の映像を紹介します。 ボリス・ベレゾフスキーはエリソ・ヴィルサラーゼに師事、1990年のチャイコフスキー国際コンクールで優勝という素晴らしい経歴を持つピアニストでロシアだけでなく日本でも高い評価を得ています。 
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これから紹介するのはベレゾフスキーがなんとショパンの練習曲とそれをゴドフスキーが編曲したものを演奏した映像で2005年5月24日に放送されました。 ショパンの練習曲集作品10と作品25はショパンのピアノ作品の中でも大変有名ですが演奏するには相当な技巧が要求されます。 
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ただでさえ演奏が難しいこのショパンの作品をレオポルド・ゴドフスキーがさらにヴィルトゥオーゾ練習曲として編曲したのが「ショパンの練習曲による53の練習曲」です。 非常に演奏が難しい事からなかなかこの作品を取り上げるピアニストがいないためCDは技巧派ピアニストとして名高いアムランがハイペリオンから2枚組のアルバムぐらいだったと思います。 そんな演奏困難な作品をベレゾフスキーが演奏会で取り上げていてしかもその映像があるなんて思いもよりませんでした。 
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ベレゾフスキーはまずショパンの練習曲のオリジナルを演奏してからゴドフスキーの編曲したものを演奏しています。 
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嬰ハ短調作品10の4をゴドフスキーは左手だけで演奏するように編曲しています。
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両手でも大変なのにベレゾフスキーはそれを片手だけでしかも滑らかに弾いているのですから驚いてしまいました。 
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この後も作品10の5黒鍵のエチュード、作品10の12革命などが演奏されて会場は拍手とブラボーで沸いていました。
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ベレゾフスキーはこの演奏会の後でイギリスで録音していてCDが発売されています。 もしよかった是非聴いてみて下さい。

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2008年12月27日

エウゲニ・キーシン(ピアノ)〜 ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」、グリンカ/バラキレフ編曲:ひばり

今日はピアニストのエウゲニ・キーシンの演奏会の映像を紹介いたします。 
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これは2003年8月25日に放送されたもので演奏しているのはムソルグスキーの組曲「展覧会の絵」とグリンカの歌曲「ひばり」でこれはバラキレフがピアノ用に編曲したものです。 ちなみにこの2曲はBMGからCDが発売されています。 キーシンは1971年にモスクワで生まれました。 私がキーシンの演奏を初めて聴いたのは彼が12歳の時にキタエンコ指揮のモスクワ・フィルと演奏したショパンのピアノ協奏曲第1番です。 CDのジャケットは赤いスカーフを付けた少年がピアノを弾いている写真ですがスピーカーから聞こえてくる演奏は12歳の少年が弾いているとは思えない堂々たるものでした。 普通はコンクールで入賞を果たす事で知名度が上がっていくのですがキーシンの場合はあまりにも若すぎてコンクールに参加する事が出来ずやっとコンクールに参加出来る年齢に達した時はすでに有名になっていたというのは凄い話です。
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さてキーシンの「展覧会の絵」と「ひばり」ですが演奏のスケールが大きくてピアノの音色がとても綺麗です。 神童と呼ばれたキーシンも今年の10月で37歳になった訳ですがこれからどういう演奏を聴かせてくれるかとても楽しみです。

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2008年12月26日

ミハイル・プレトニョフ&ロシア・ナショナル管弦楽団/ドヴォルザーク:交響曲第9番ホ短調作品95「新世界より」

今日はミハイル・プレトニョフ指揮によるロシア・ナショナル管弦楽団の演奏会の映像を紹介します。 
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曲はドヴォルザーク:交響曲第9番ホ短調作品95「新世界より」で2004年11月16日に放送されました。 私はどちらかと言うとドヴォルザークの交響曲は第7番と第8番が好きでこの第9番「新世界より」はあまり聴きませんでした。
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さて演奏ですがこれがまた常識を超えるテンポ設定と緩急の激しさに聴いているこっちは前にのめったり後ろに仰け反ったりしてました。 ここまで極端な演奏を聴いた事がなかったので最初は驚きましたが10回ほど観たらこれが当たり前に思うようになりました。 今じゃこのプレトニョフの演奏でないと物足りないです。

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2008年12月25日

アラベラ・シュタインバッハー(ヴァイオリン)、ウラディミール・フェドセーエフ&チャイコフスキー記念大交響楽団(旧モスクワ放送交響楽団)/ハチャトゥリアン:ヴァイオリン協奏曲ニ短調

今日は2003年ハチャトゥリアン生誕100年を記念したガラ・コンサートからの映像を紹介いたします。 
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これは2003年6月10日に放送されたものです。 曲はハチャトゥリアンのヴァイオリン協奏曲ニ短調でアラベラ・シュタインバッハーのヴァイオリン、ウラディミール・フェドセーエフ指揮によるチャイコフスキー記念大交響楽団(旧モスクワ放送交響楽団)の演奏です。 
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シュタインバッハーはドイツの女性ヴァイオリン奏者でまだ若いのですが技巧はしっかりしているし音程は安定しているし大変素晴らしい演奏でした。 ロシアではこの演奏のCDが発売されていて一時期日本でも入手できたのですが現在はちょっと難しいようです。 シュタインバッハーのCDはドイツのオルフェオ・レーベルからも数枚発売されていてこちらは入手は簡単だと思いますので是非聴いてみて下さい。 それにしても若い女性が赤いドレス着て演奏するハチャトゥリアンのヴァイオリン協奏曲はとっても絵になっていると思います。

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2008年12月24日

エリソ・ヴィルサラーゼ(ピアノ)、アレクサンドル・ルディン&ムジカ・ヴィヴァ室内管弦楽団/シューマン:ピアノ協奏曲イ短調作品54

今日はロシアの女性ピアニスト、エリソ・ヴィルサラーゼを紹介します。 ヴィルサラーゼは1942年グルジア生まれで現在モスクワ音楽院の教授も務めています。 先日放送されたテミルカーノフの70歳記念ガラ・コンサートでも演奏するなどロシア国内では活発な演奏活動を行っておりましてその様子は度々テレビでも紹介されています。
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これから紹介するのは2003年9月24日に放送されたもので曲はシューマンのピアノ協奏曲イ短調作品54でアレクサンドル・ルディン指揮によるムジカ・ヴィヴァ室内管弦楽団の演奏です。
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指揮をしているルディンはチェロ奏者でもありナクソスからCDが発売されています。
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ヴィルサラーゼのピアノですが音は透明で硬質、まるで水晶のような感じです。 演奏の方は骨太でありながら繊細なんですね。 ショパンの夜想曲も観ましたがまさに美の極致です。 日本だと以前オレグ・カガンとのライヴとかCDが数枚発売されていたようですがまだまだ知名度が低いのでこういう映像が放送されて多くの方に聴いてもらえればいいなぁと思います。

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2008年12月23日

ヴィクトル・トレチャコフ(ヴァイオリン)&ヴァシリー・ロバノフ(ピアノ)/ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第1番ト長調作品78「雨の歌」

今日はロシアのヴァイオリン奏者ヴィクトル・トレチャコフの演奏会の映像を紹介します。 
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これは2002年に放送されたものでブラームスのヴァイオリン・ソナタ第1番ト長調作品78「雨の歌」をヴァシリー・ロバノフのピアノ伴奏で演奏しています。 トレチャコフは1966年の第3回チャイコフスキー国際コンクールのヴァイオリン部門で優勝していますがソビエト国外で積極的な活動はあまりしておらず現在もロシアを中心に演奏活動をしているので日本ではどうしても情報が少なく知る人ぞ知るといった存在かもしれません。 しかしロシアではトレチャコフの演奏が度々放送されていて人気の高さを知る事が出来ます。
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このブラームスのヴァイオリン・ソナタですが大変味わいのある良い演奏だと思います。
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ヴァイオリンと言うとどうしても技巧を前面に出した協奏曲とかに興味がいってしまいがちですがたまにこういうのを聴くとホッとします。

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2008年12月22日

リューバ・カザルノフスカヤ(ソプラノ)、ワシリー・シナイスキー&ロシア国立交響楽団〜チャイコフスキー:スラヴ行進曲作品31、歌劇「エウゲニ・オネーギン」第1幕第2場よりタチアナのアリア(手紙の場)

今日は2001年に放送された演奏会を紹介します。 
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曲はチャイコフスキーのスラヴ行進曲作品31と歌劇「エウゲニ・オネーギン」第1幕第2場よりタチアナのアリア(手紙の場)でソリストはリューバ・カザルノフスカヤ(ソプラノ)、ワシリー・シナイスキー/ロシア国立交響楽団による演奏です。
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ワシリー・シナイスキーは2002年までロシア国立交響楽団の常任指揮者を務めていました。 ロシアよりはイギリスのBBC交響楽団など西側で積極的な活動しているようでCHANDOSレーベルからCDが発売されています。 
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スラヴ行進曲はチャイコフスキーがトルコと戦っている同じスラヴ民族のセルビアを支援するための義援金を募るための演奏会のために作曲したものです。
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曲の最初は弦による陰鬱な旋律がトルコに蹂躙されているセルビア民族の悲惨な姿を表現しているのですがシナイスキーがゆっくりしたテンポでさらに悲しげに演奏しています。
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そしてトランペットが入ってくるとテンポを上げていくところはロシアの指揮者ならではの表現でしょうか。 スラヴ行進曲はロシアのテレビでも演奏されているのを観たことがなくシナイスキーもロシア国立交響楽団の常任を離れてしまってからまったくテレビに出なくなってしまったので貴重な映像だと思います。
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スラヴ行進曲に続いて演奏されたのはリューバ・カザルノフスカヤをソリストに迎えての歌劇「エウゲニ・オネーギン」の第1幕第2番でオネーギンに恋をしたタチアナが恋文を書きながら歌うアリアで「エウゲニ・オネーギン」では「レンスキーのアリア」と並んで有名です。 
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カザルノフスカヤはどちらかと言うと芯のある太めの声ですが私は結構好きです。 ロシア文化テレビの歌曲などを紹介する番組の司会者も務めていてロシアの国民的ソプラノと言う感じです。
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見た目も悪くないしこれならカザルノフスカヤのタチアナで全曲聴いてみたいですね。 という訳で大変楽しめる映像でした。

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2008年12月21日

エマニュエル・パユ(フルート)、ウラディミール・スピヴァコフ&ロシア・ナショナル管弦楽団/モーツァルト:フルート協奏曲第2番ニ長調K314

今日はエマニュエル・パユが協奏曲のソリストとして登場した演奏会を紹介いたします。 パユはフランスのフルート奏者で現在ベルリン・フィルの首席フルート奏者を務めています。 今年2008年の5月1日にモスクワ音楽院大ホールで行われたサイモン・ラトルとベルリン・フィルのヨーロッパコンサートでもパユが見事な演奏を聴かせてくれました。 
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これは2003年9月19日に放送されたものでウラディミール・スピヴァコフ/ロシア・ナショナル管弦楽団とモーツァルトのフルート協奏曲第2番ニ長調K314を演奏しています。 モスクワ音楽院大ホールでのライヴです。
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背広とネクタイ姿で登場したパユですがエレガントなモーツァルトです。 しかもロシアのオケと相性ぴったりです。 
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ロシアとフランスは文化的に密接なつながりがあったからでしょうか以前フランスのクラリネット奏者ポール・メイエがスピヴァコフの指揮でモーツァルトのクラリネット協奏曲の演奏を聴いた時も同じような印象だった事を思い出しました。
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客席はいつもよりも女性の姿が多い様に思いました。
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演奏が終わって盛大な拍手が。 ロシアでも凄い人気なんですね。

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2008年12月20日

2004年ミハイル・グリンカ生誕200年記念ガラ・コンサート

みなさんはミハイル・グリンカをご存知でしょうか? 歌劇「ルスランとリュドミュラ」序曲なら「ロシア管弦楽曲集」というようなタイトルのCDに収録されている場合が多く馴染みの方も多いはず。 ムラヴィンスキーとレニングラード・フィルの超絶演奏は大変有名です。 ところがグリンカの他の作品となると日本では知名度がぐーんと下がります。 私もロシア文化テレビを見る以前はグリンカの作品については「ルスランとリュドミュラ」の序曲ぐらいしか聴いた事がなかったのですがロシア文化テレビである演奏会を観てグリンカが好きになってしまいました。 今日はそのきっかけとなった演奏会を紹介します。 2004061305.jpg2004061306.jpg
これは2004年グリンカ生誕200年を記念して行われたガラ・コンサートで2004年6月13日に放送されました。 グリンカは1804年に生まれたロシアの作曲家で若いときにイタリアへ留学して作曲を勉強しています。 ロシアへ帰ってきてからは民族的な作品を作るようになり近代ロシア音楽の先駆け的存在として知られています。
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このコンサートはグリンカの生涯を語りと音楽で綴ったものでボロディン四重奏団、ユーリ・バシュメトといった演奏家が出演しています。 演奏された曲ですが幻想的ワルツ(アレクサンドル・スラドコフスキー指揮ロシア・ナショナル管弦楽団)、大六重奏曲より第1楽章の途中まで(アレクサンドル・メルニコフ、ボロディン四重奏団)、歌曲「すばらしい時を覚えている(詩:プーシキン)」、歌劇「イワン・スサーニン(皇帝に捧げた命)」からクラコヴャーク(ボリショイ・バレエのダンサー達)、ホタ・アラゴネーサ(モイセーエフ記念国立民族舞踊団)、歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲、ヴィオラ・ソナタより第1楽章(ユーリ・バシュメト、ミハイル・ムンチャン)でもちろんロシアではポピュラーな曲ばかりです。
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幻想的ワルツはチャイコフスキーのバレエ音楽やショスタコーヴィチのジャズ組曲のワルツの原点というべきでしょうか。 とても素晴らしい曲で今年2008年のモスクワ・イースター音楽祭でゲルギエフも演奏していました。
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大六重奏曲はまだ30歳ちょっと前の作品なのでイタリア風の清清しい作品です。
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歌劇「イワン・スサーニン(皇帝に捧げた命)」は主人公のイワン・スサーニンがモスクワ侵攻を企むポーランド軍に捕らえられて道案内を強要されるのですがポーランド軍に嘘の道を教えて雪深い森へ誘導してポーランド軍を壊滅させると言う話です。
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このクラコヴャークは第2幕のポーランド貴族の屋敷でのバレエシーンで演奏される曲ですが旋律がとても綺麗で日本でもこの曲がもっと演奏されてもいいんじゃないかなと思います。
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ホタ・アラゴネーサはモイセーエフ記念国立民族舞踊団の踊りが見事でした。
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このコンサートを観てロシアの人々のグリンカへの畏敬の念をとてもよく感じました。 こんなコンサートやってテレビで放送するのですからロシアってほんと凄いですね。

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2008年12月19日

ウラディーミル・フェドセーエフ&チャイコフスキー記念大交響楽団(モスクワ放送交響楽団)/チャイコフスキー:バレエ「胡桃割り人形」作品71全曲(演奏会形式)

もうそろそろクリスマスですね。 クリスマスと言えばチャイコフスキーのバレエ「胡桃割り人形」かなと思います。 と言う訳で今日はチャイコフスキーの「胡桃割り人形」を紹介します。 
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と言ってもバレエではなく演奏会で全曲を取り上げた映像です。 バレエの曲を演奏会で取り上げる場合は全曲の中から有名な曲を集めた組曲が演奏されるのが普通だと思います。 「胡桃割り人形」の場合は組曲だけではなく第2幕全曲を演奏する事もあって以前テミルカーノフとサンタ・チェチーリア管弦楽団が演奏しているのを観た事があります。 歌劇では全曲を演奏会形式で演奏するのはよくありますがバレエ全曲を踊りの伴奏としてではなく演奏会の演目として取り上げられるのは珍しいのはないでしょうか。 
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これは2003年12月29日に放送されたものでウラディーミル・フェドセーエフ指揮チャイコフスキー記念大交響楽団(モスクワ放送交響楽団)によるモスクワ音楽院大ホールでのライヴです。
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ホールはカラフルにライトアップされて幻影的です。
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しかも曲の雰囲気で色が変わります。
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フェドセーエフの演奏ですがダンサーに合わせる必要がないので好き勝ってにやりたい放題やってます。
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これがまた凄く良いんです。
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第1幕最後の「雪のワルツ」はちゃんと合唱が入っています。 2階の左右の客席で合唱団が歌っています。
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1時間半という時間的にはマーラーの交響曲並の演奏会でしたがこういう事が出来ると言うのがさすがロシアだなぁと思ってしまいます。 今度は「眠りの森の美女」を是非観てみたいです。 無理かな。。。

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2008年12月18日

アレクサンドル・スロヴォダーニク(ピアノ)、ワレリー・ゲルギエフ&マリンスキィ劇場管弦楽団/ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第4番ト短調作品40

今日はラフマニノフのピアノ協奏曲第4番の映像を紹介いたします。 
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2003年4月4日に放送されたアレクサンドル・スロヴォダーニクのピアノとワレリー・ゲルギエフ指揮マリンスキィ劇場管弦楽団による演奏です。 ラフマニノフはピアノ協奏曲を4つ作曲しています。 知名度からするとまず第2番ハ短調作品18で次が第3番ニ短調作品30、第1番嬰ヘ短調作品1となると思います。 さて第4番となるとほとんどの方は聴いた事がないんじゃないでしょうか。 演奏会で取り上げられる頻度もかなり低いと思います。 私もCDでラフマニノフのピアノ協奏曲の全集を持っているので全曲聴いていましたが何故かこの第4番だけはどういう曲だったか全く覚えておりませんでしたがこの映像を観て「なんだ、第4番って結構良い曲じゃないか」と思ってからは何度も観ています。 第1番、第2番、第3番は暗い出だしですがこの第4番は暗いところがなくて爽快な感じです。 
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ピアノを演奏しているアレクサンドル・スロヴォダーニクの経歴は分かりませんがまだ若いです。
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ゲルギエフもスピード感溢れる演奏で曲の雰囲気をさらに盛り上げています。 あまり知られていない曲がせっかく演奏されているのにその演奏が酷いと曲そのものの評価も悪くなってしまうのでこれは実に貴重な演奏であり映像だと思います。

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2008年12月17日

ミハイル・プレトニョフ〜チャイコフスキー:「四季」作品37b(1875〜76)

今日はミハイル・プレトニョフの演奏するチャイコフスキーの「四季」の映像を紹介いたします。
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これは2002年8月21日に放送されたものでチャイコフスキー音楽院大ホールでのライヴです。 チャイコフスキーはピアノ独奏のための作品も数多く作曲していますがこの「四季」はその中でも有名な作品です。 雑誌「ヌーヴェリスト」に毎月載せる詩からチャイコフスキーが曲を作りそれを詩と一緒に掲載するという企画からこの曲が生まれました。 この映像では曲の最初ではその月の風景と詩が映し出されています。
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1月「炉辺にて(詩:プーシキン)」
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2月「謝肉祭(詩:ヴィアゼムスキー)」
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3月「ひばりの歌(詩:マイコフ)」
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4月「松雪草(詩:マイコフ)
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5月「白夜(詩:フェート)」
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6月「舟歌(詩:プレシチェフ)」
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7月「刈り入れの歌(詩:コリツォフ)」
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8月「刈り入れ(詩:コリツォフ)」
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9月「狩(詩:プーシキン)」
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10月「秋の歌(詩:トルストイ)」
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11月「トロイカ(詩:ネクラーソフ)」
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12月「クリスマス(詩:ジュコーフスキー)」と1月から12月までの全12曲ですがどれも親しみやすい曲ばかりです。 私はLPでアレクセイ・チェルカーソフ、イーゴリ・ジューコフ、レフ・オボーリンの演奏をよく聴きました。 もちろんプレトニョフの演奏はCDでも聴いています。 それからガウクが管弦楽に編曲したのをエウゲニ・スヴェトラーノフ/ソビエト国立交響楽団のCDも好きでした。
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演奏しているプレトニョフの表情は眉毛が時折持ち上がるぐらいでクールですが演奏の方は結構濃厚です。
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舟歌、秋の歌、トロイカが大変良かったです。 それにしても曲の基になった詩も一緒に紹介するなんてロシアならではの演奏会映像ですね。

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2008年12月16日

エウゲニ・スヴェトラーノフ&ソビエト国立交響楽団/メンデルスゾーン:交響曲第4番イ長調作品90「イタリア」、ロッシーニ:歌劇「ウィリアム・テル」序曲

今日は今年2008年1月19日に放送されたエウゲニ・スヴェトラーノフ指揮ソビエト国立交響楽団によるメンデルスゾーン:交響曲第4番イ長調作品90「イタリア」とロッシーニ:歌劇「ウィリアム・テル」序曲を紹介します。 
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これは1981年モスクワ音楽院大ホールで行われた演奏会のライヴです。 スヴェトラーノフのメンデルスゾーンってピンとこないですよね。 やっぱりチャイコフスキー、ラフマニノフ、ショスタコーヴィチといったロシア物を思い浮かべます。 まさかスヴェトラーノフとソビエト国立でメンデルスゾーンを演奏している映像があるなんて全く知らなかったので番組表見た時は驚いたと同時にいったいどういう演奏をしているのだろうと興味津々でした。 
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さてメンデルスゾーンの「イタリア」ですが軽快なテンポで始まりました。 非常にストレートできぴきぴした演奏で面白いです。
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第2楽章はしっとりと歌わせていて第3楽章もなかなかの演奏です。
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第4楽章は早いテンポでぐんぐん進んでいきます。
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カラヤンとかアバドの演奏とは全く異なる演奏ですがこれはこれでありかなと思いました。
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次のロッシーニの「ウィリアム・テル」序曲ですがこれぞスヴェトラーノフだと思わせる凄い演奏でした。
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嵐の場面はティンパニがどっかんどっかん鳴りまくりの金管の鳴りっぷりが半端じゃないです。
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それにスイス軍の行進のところは行進ではなくてスイス軍が怒涛のごとく雪崩れ込んでくるような凄まじさです。
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やる時のこの徹底ぶりがスヴェトラーノフの良さの一つでしてこの爽快感がたまらないです。
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ソビエト国立交響楽団はまさに鉄人オケそのものでどこからこんなパワーが出てくるのか感心してしまいました。 それにしてもよくこんな映像があってしかも放送されたものです。 まだまだ知られていない映像が沢山あるのかもしれません。 この映像が収録された同じ時期にレスピーギの交響詩三部作〜「ローマの噴水、ローマの松、ローマの祭り」のライヴ録音があるのですがひょっとしたらこれの映像もあるのではないかと思っています。

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2008年12月15日

追悼ヴァレンティン・ベルリンスキ〜ボロディン四重奏団/ボロディン:弦楽四重奏曲第2番ニ長調(1881)

今日は本日放送されたエウゲニ・キーシンをソリストに迎えてのユーリ・テミルカーノフ/サンクト・ペテルブルク・フィルの演奏会を書こうと思っていたのですが午後6時30分から放送された「ノーボスチ・クリィトゥーラ(文化ニュース)」を何気なく見ていたら画面にヴァレンティン・ベルリンスキーの写真が。 アナウンサーの話からするとどうもベルリンスキーが亡くなったらしいのですが自信がないので早速ロシア文化テレビのページへ行ってみるとニュース欄に「Скончался Валентин Берлинский」の文字が。。。。 ※詳細 http://www.tvkultura.ru/news.html?id=285366&cid=178 ヴァレンティン・ベルリンスキーはボロディン四重奏団の1945年結成時から昨年2007年までチェロ奏者を務めていました。 ボロディン四重奏団の録音ですがメロディア原盤のショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲全集が有名だと思いますが私としてはやはりボロディンの弦楽四重奏曲かなと思っています。 
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今日紹介するのは2001年7月12日に放送されたボロディン四重奏団の演奏によるボロディンの弦楽四重奏曲第2番です。 2000年にボロディン四重奏団結成55周年を記念してのモスクワ音楽院大ホールでのライブです。 アレクサンドル・ボロディンはロシア5人組の一人として有名ですが趣味で作曲をしていて本業は化学者でした。 自らを「日曜作曲家」と称していたようですが交響曲第2番、交響詩「中央アジアの高原にて」、弦楽四重奏曲第1番・第2番、だったん人の踊りで有名な歌劇「イーゴリ公」とかは頻繁に耳にします。 
弦楽四重奏曲第2番は第1楽章から綺麗なメロディが流れてきます。 ほんとボロディンってメロディーメーカーですね。
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ボロディン四重奏団の歌わせ方が上手いです。
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それにベルリンスキーのチェロが絶品です。
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第3楽章はよくこれだけが弦楽合奏で「夜想曲」として演奏されますが夢を見るような表現ってちょっと他の演奏では聴く事が出来ません。 CDでこの曲をコペルマンの時のメンバーによるボロディン四重奏団の演奏で何回も何回も聴いていたのですが映像で観る事が出来て、しかもベルリンスキーのチェロに改めて感動した時の事を今でも覚えています。 心よりご冥福をお祈りいたします。

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2008年12月14日

ウラディーミル・マラーホフ〜ガラ・コンサート

今日はウラディーミル・マラーホフのガラ・コンサートを紹介します。
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これは2006年に行われたコンサートで2007年8月28日に放送されました。 このコンサートではマラーホフとモスクワ・クラシカル・バレエのダンサーが出演しています。 伴奏はアントン・オレロフ指揮プレジデントスキィ・オルケストルですが音程に怪しいところがちらほらあります。
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まず最初はマラーホフとエカテリーナ・ヴェレージナとのチャイコフスキーの「眠りの森の美女」からパ・ド・ドゥ。
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ヴァレージナの踊りが上品でマラーホフと雰囲気がぴったりです。
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ポリーナ・キーロワとイワン・ズビャギンツェフによるプーニの「エスメラルダ」からアダージョ。
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マラーホフでヘンデルの「アリア」。
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エカテリーナ・ヴェレージナとイオン・クロシュイによるミンクスの「ドン・キホーテ」からアダージョ。
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最後はマラーホフでモーツァルトの「ボヤージュ(ピアノ協奏曲第23番の第2楽章)」でした。 
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これを観てふと思ったのは今の若手ダンサーってジャンプは高いし、コマの様にくるくる回るしテクニック的には完全にマラーホフの上をいっているのでしょうけど脚なんか筋肉でぱんぱんになっていてダンサーと言うよりはスポーツ選手のようです。 それに比べてマラーホフは脚が綺麗で均整の取れた体型をしているので舞台に立っているだけで上品さが伝わってきます。 踊りだって派手な訳じゃないしほんとごく普通。 でも観ていてとっても楽しいんですよ。 マラーホフって不思議ですね。

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2008年12月13日

ユーリ・テミルカーノフ〜70歳記念ガラ・コンサート

今日は昨日12月12日にサンクト・ペテルブルクで行われたユーリ・テミルカーノフの70歳を記念したガラ・コンサートを紹介します。 モスクワやサンクト・ペテルブルクなどのヨーロッパ・ロシアでは昨日の深夜(日本時間の今日早朝)に放送されましたがカムチャッカ、極東、沿海州、シベリア向けでは今日12月13日の午後に放送されました。 テミルカーノフはエウゲニ・ムラヴィンスキーの後任としてサンクト・ペテルブルク・フィルハーモニー交響楽団(旧レニングラード・フィルハーモニー交響楽団)の常任指揮者として積極的な演奏活動を続けています。 ロシアの指揮者の一般的イメージの「爆演」から距離を置いた上品かつ端正な演奏は欧米でも高い評価を得ています。
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サンクト・ペテルブルク・フィルハーモニーの大ホールで行われたガラ・コンサートですが
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この日のテミルカーノフはお客様として舞台脇の貴賓席?に座っています。 テミルカーノフの後ろにゲルギエフのお姿があります。 シチェドリンとプリセツカヤの姿もありますね。
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グリンカの歌劇「イワン・スサーニン」から終幕からの合唱曲の演奏でコンサートが始まりました。 サンクト・ペテルブルク・フィルを指揮するのはアレクサンドル・ドミトリーエフ、ニコライ・アレクセーエフとマリス・ヤンソンスです。
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登場したのはエリソ・ヴィルサラーゼ(ピアノ)
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セルゲイ・レイフェルクス(バリトン)
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ギドン・クレーメル(ヴァイオリン)
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ナタリー・グートマン(チェロ)
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エウゲニ・キーシン(ピアノ)
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ワディム・レーピン(ヴァイオリン)
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ユーリ・バシュメト(ヴィオラ)
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ドミトリー・ホロストフスキー(バリトン)
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デニス・マツーエフ(ピアノ)という世界的に有名な演奏家ばかりです。
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こんな凄いメンバーに加えて日本の女性ヴァイオリニスト庄司紗矢香が登場した時は驚いたと同時に大変嬉しくなりました。
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チャイコフスキーの憂鬱なセレナードを演奏していましたが気品と風格のある演奏でテミルカーノフをはじめ会場から盛大な拍手が贈られました。
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それからシチェドリンがテミルカーノフの70歳をお祝いしてこの日のために作曲した作品がマリス・ヤンソンスの指揮で演奏されました。
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最後は「ハッピー・バースディ」の大合唱の後、紙ふぶき舞うステージでテミルカーノフが素晴らしい演奏を披露してくれた演奏家それぞれと抱き合って挨拶をしていました。 これからもより一層の活躍を期待しています。 来週月曜日12月15日にテミルカーノフ指揮サンクト・ペテルブルク・フィルとエウゲニ・キーシンの演奏会が放送されます。

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2008年12月12日

ウラディーミル・マラーホフとスヴェトラーナ・ザハロワの夢の饗宴〜2002年第2回国際バレエ・フェスティヴァル「マリンスキィ」

昨日に引き続き今日もバレエを紹介いたします。 
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今日紹介するのは2002年第2回国際バレエ・フェスティヴァル「マリンスキィ」です。 2002年に放送されて2005年5月24日に再放送されています。 
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登場するダンサーはこの時はまだマリンスキィ・バレエに在籍していたスヴェトラーナ・ザハロワをはじめ
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ジャンナ・アユポワ
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ユリア・マハリナ
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アンドレイ・ファデーエフ
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ディアナ・ヴィシニョーワ、ビクトル・バラノフ
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ダリヤ・パヴレンコというマリンスキィ・バレエのソリストに加えて
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世界的ダンサーのウラディーミル・マラーホフ
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パリ・オペラ座バレエのアニエス・ルテスチュ
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ジョセ・マルチネス
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ニコラ・ル・リッシュ
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オレリー・デュポン
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マニュエル・ルグリという豪華なメンバーです。
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まずはジャンナ・アユポワとウラディミール・マラーホフによる「薔薇の精(ウェーバー:舞踏への勧誘)」です。
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いきなりマラーホフ登場です。 アユポワは最近テレビで見る事がなくなりました。 昨年放送されたツィスカリーゼ・ガラで薔薇の精をやっているのを見たぐらいです。
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ユリア・マハリナとアンドレイ・ファデーエフによる「ЮНОЩА И СМЕРТЬ〜若者と死(J・S・バッハ:パッサカリア/振り付け:ローラン・プティ)」。 マハリナはロシアでは人気があってつい先日も白鳥の湖のオデットを踊っているのが放送されてました。
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アニエス・ルテスチュとジョセ・マルチネスで「グラン・パ・クラシック(オベール)」。
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ルテスチュの踊りが優雅でとても良いです。 これを観てルテスチュが好きになりました。
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ディアナ・ヴィシニョーワとビクトル・バラノフで「В НОЧИ(ショパン:ノクターン/振り付け:ジェローム・ロビンス)」。
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ダリア・パヴレンコとニコラ・ル・リッシュで「БЛУДНЫЙ СЫН(プロコフィエフ/振り付け:ジョージ・バランシン)」。
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オレリー・デュポンとマニュエル・ルグリで「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ(振り付け:ジョージ・バランシン)」。
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スヴェトラーナ・ザハロワとウラディミール・マラーホフによる「ブリリアンテ(チャイコフスキー:交響曲第3番 振り付け:ジョージ・バランシン)」。
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これを見て初めて私はザハロワの存在を知りました。
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スタイルは抜群だし踊りも綺麗だし(しかも美人だし)脳天に雷が落ちたような衝撃だったのを覚えています。
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マラーホフはそんなに小柄じゃないと思うのですがザハロワが隣に立つと小さく見えます。
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それにしてもマラーホフとザハロワの組み合わせって今思うと凄いですよね。

※おまけ
12月1日の午後11時30分過ぎに何気なくチューナーのチャンネルをHTB(ロシア独立テレビ)に変えたら何か聞き覚えのある声が。 
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あれ?と思ったらやっぱり声の主はスヴェトラーナ・ザハロワでした。
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何かの討論番組のようで強面の女性2人と話しをしています。
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早口のロシア語で会話をしているのでどういう内容かは分かりませんが
ザハロワはこういう番組にも出演しているんですね。

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