

演奏されたのはドヴォルザークのピアノ五重奏曲イ長調作品81,B155で第1楽章だけの放送でした。 1978年、モスクワ音楽院大ホールでのライヴとなっています。 このリヒテルとボロディン四重奏団とのドヴォルザークのピアノ五重奏曲は1983年のライヴ録音がCDで発売されていましたが第1楽章だけとはいえ映像で観る事が出来るとは大変な驚きでした。


リヒテルのピアノは出過ぎずと言って引っ込む訳でもなく絶妙なバランスだと思います。

それに加えてボロディン四重奏団の素晴らしい事。

この時のメンバーは第1ヴァイオリンがミハイル・コペルマン、第2ヴァイオリンがアンドレイ・アブラメンコフ、ヴィオラがディミトリー・シェバーリン、チェロはヴァレンティン・ベルリンスキーです。

ヴァイオリンが切なく歌うとそれをチェロが優しく慰める。 聴いていて心が熱くなってきます。

ちなみにここまで素晴らしい演奏をしているボロディン四重奏団ですがこの時はメンバーの仲が良くなかったとか。 なんでも演奏旅行でソ連国内を移動するために列車を使う時は同じ車両の別々の席に座るのではなく同じ列車の別々の車両に乗っていたなんて話を聞いています。 それでも演奏会でこんなに素晴らしい演奏が出来るのなら仲が良くても悪くても関係ないですね。 第1楽章だけでこれだけ感動出来たので是非全曲を放送して欲しいと思っています。
これまでロシア文化テレビから録画した演奏会リストは
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