

曲目はシベリウス:ヴァイオリン協奏曲ニ短調作品47でヴァイオリンはセルゲイ・クリロフ、ミハイル・プレトニョフ指揮のロシア・ナショナル管弦楽団の演奏です。 クリロフについての情報が手元にないので経歴については分からないのですがまだ若いです。 プレトニョフはピアニストとしても有名ですが自らロシア・ナショナル管弦楽団を組織してロシア国内だけでなく国外でも演奏活動を行っています。 最近ではピアノ演奏をやめて作曲と指揮に専念すると宣言したみたいです。


演奏会場はドーム・ムジカですが広い客席が満員です。


クリロフとプレトニョフが舞台に登場して演奏が始まります。


まずクリロフのヴァイオリンが極太の音で情熱的な演奏に驚きました。 CDで五嶋みどりとかクレーメル、ハイフェッツなどいくつか演奏を聴いていますがどれも線が細く全体的に青白い感じがしていてそれがそのままシベリウスのイメージになっていたのですがこれはクリロフのヴァイオリン、プレトニョフの指揮、ロシア・ナショナル管弦楽団の3つが鍋の中でぐつぐつと煮えたぎっているような非常に熱い演奏です。


プレトニョフの指揮は交響曲とかではあれ?と疑問符が付くようなテンポ設定や思わず仰け反りそうなテンポの急激な変動があったりするのですがここではあまりテンポを揺らす事なくむしろクリロフに負けじと彫りの深い演奏をしています。


伴奏としてただソリストに合わせるのではなくソリストとオケが互いに競い合いながら演奏すると言う協奏曲の面白さが味わえる素晴らしい演奏だと思います。


演奏が終わって客席からの拍手と花束にクリロフが大変嬉しそうでした。
これまでロシア文化テレビから録画した演奏会リストは
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こういちろう どっと こむ