

今日はアレクサンドル・ラザレフがロシア・ナショナル管弦楽団を指揮した演奏会を紹介します。 ラザレフは1945年生まれの指揮者でボリショイ劇場の指揮者を務めていましたが1995年に解任されてからはロシア国外で主に演奏活動を行っているようです。 日本では読売日本交響楽団や日本フィルハーモニー交響楽団に客演していてファンが多いかと思います。


今回紹介するのは2003年12月23日に放送されたので曲はラフマニノフの交響的舞曲作品45です。 ラザレフが指揮しているロシア・ナショナル管弦楽団はウラディーミル・スピヴァコフが常任指揮者を務めている方で晩年のスヴェトラーノフも指揮をしています。 プレトニョフのとは全くの別団体のようですがテレビではどちらの団体も「ロシア・ナショナル管弦楽団」なのでややこしいです。


盛大な拍手に迎えられてラザレフが登場すると演奏が始まる前からブラボーの声が。


演奏は最初ゆっくりしたテンポで始まりますが彫りが深く濃厚な表現でまるで物語を聴いているかのように引き込まれます。


まるで舞台のないオペラを観ているような感じです。 指揮棒を持たず激しいアクションで指揮をする姿とは逆にテンポをあまり揺らずどっしりと構えて雰囲気に合わせて盛り上げたり綺麗に鳴らしたりというコントラストが面白いです。


見た目は凄く熱いのですが聴こえてくる音楽は沈着冷静なんですね。 それでいて聴いてる方の心がじわじわと熱くなっていくという実に不思議な演奏です。


こんな凄い人が日本フィルハーモニー交響楽団の首席指揮者に就任した事は日本の音楽ファンにとってすっごいプラスだと思います。
これまでロシア文化テレビから録画した演奏会リストは
どうぞ↓こちらをご覧になられて下さい。
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