みなさんはミハイル・グリンカをご存知でしょうか? 歌劇「ルスランとリュドミュラ」序曲なら「ロシア管弦楽曲集」というようなタイトルのCDに収録されている場合が多く馴染みの方も多いはず。 ムラヴィンスキーとレニングラード・フィルの超絶演奏は大変有名です。 ところがグリンカの他の作品となると日本では知名度がぐーんと下がります。 私もロシア文化テレビを見る以前はグリンカの作品については「ルスランとリュドミュラ」の序曲ぐらいしか聴いた事がなかったのですがロシア文化テレビである演奏会を観てグリンカが好きになってしまいました。 今日はそのきっかけとなった演奏会を紹介します。


これは2004年グリンカ生誕200年を記念して行われたガラ・コンサートで2004年6月13日に放送されました。 グリンカは1804年に生まれたロシアの作曲家で若いときにイタリアへ留学して作曲を勉強しています。 ロシアへ帰ってきてからは民族的な作品を作るようになり近代ロシア音楽の先駆け的存在として知られています。


このコンサートはグリンカの生涯を語りと音楽で綴ったものでボロディン四重奏団、ユーリ・バシュメトといった演奏家が出演しています。 演奏された曲ですが幻想的ワルツ(アレクサンドル・スラドコフスキー指揮ロシア・ナショナル管弦楽団)、大六重奏曲より第1楽章の途中まで(アレクサンドル・メルニコフ、ボロディン四重奏団)、歌曲「すばらしい時を覚えている(詩:プーシキン)」、歌劇「イワン・スサーニン(皇帝に捧げた命)」からクラコヴャーク(ボリショイ・バレエのダンサー達)、ホタ・アラゴネーサ(モイセーエフ記念国立民族舞踊団)、歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲、ヴィオラ・ソナタより第1楽章(ユーリ・バシュメト、ミハイル・ムンチャン)でもちろんロシアではポピュラーな曲ばかりです。


幻想的ワルツはチャイコフスキーのバレエ音楽やショスタコーヴィチのジャズ組曲のワルツの原点というべきでしょうか。 とても素晴らしい曲で今年2008年のモスクワ・イースター音楽祭でゲルギエフも演奏していました。


大六重奏曲はまだ30歳ちょっと前の作品なのでイタリア風の清清しい作品です。


歌劇「イワン・スサーニン(皇帝に捧げた命)」は主人公のイワン・スサーニンがモスクワ侵攻を企むポーランド軍に捕らえられて道案内を強要されるのですがポーランド軍に嘘の道を教えて雪深い森へ誘導してポーランド軍を壊滅させると言う話です。


このクラコヴャークは第2幕のポーランド貴族の屋敷でのバレエシーンで演奏される曲ですが旋律がとても綺麗で日本でもこの曲がもっと演奏されてもいいんじゃないかなと思います。


ホタ・アラゴネーサはモイセーエフ記念国立民族舞踊団の踊りが見事でした。


このコンサートを観てロシアの人々のグリンカへの畏敬の念をとてもよく感じました。 こんなコンサートやってテレビで放送するのですからロシアってほんと凄いですね。
これまでロシア文化テレビから録画した演奏会リストは
どうぞ↓こちらをご覧になられて下さい。
こういちろう どっと こむ
posted by 北国育ちの3月うさぎ at 20:53|
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