2008年12月16日

エウゲニ・スヴェトラーノフ&ソビエト国立交響楽団/メンデルスゾーン:交響曲第4番イ長調作品90「イタリア」、ロッシーニ:歌劇「ウィリアム・テル」序曲

今日は今年2008年1月19日に放送されたエウゲニ・スヴェトラーノフ指揮ソビエト国立交響楽団によるメンデルスゾーン:交響曲第4番イ長調作品90「イタリア」とロッシーニ:歌劇「ウィリアム・テル」序曲を紹介します。 
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これは1981年モスクワ音楽院大ホールで行われた演奏会のライヴです。 スヴェトラーノフのメンデルスゾーンってピンとこないですよね。 やっぱりチャイコフスキー、ラフマニノフ、ショスタコーヴィチといったロシア物を思い浮かべます。 まさかスヴェトラーノフとソビエト国立でメンデルスゾーンを演奏している映像があるなんて全く知らなかったので番組表見た時は驚いたと同時にいったいどういう演奏をしているのだろうと興味津々でした。 
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さてメンデルスゾーンの「イタリア」ですが軽快なテンポで始まりました。 非常にストレートできぴきぴした演奏で面白いです。
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第2楽章はしっとりと歌わせていて第3楽章もなかなかの演奏です。
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第4楽章は早いテンポでぐんぐん進んでいきます。
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カラヤンとかアバドの演奏とは全く異なる演奏ですがこれはこれでありかなと思いました。
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次のロッシーニの「ウィリアム・テル」序曲ですがこれぞスヴェトラーノフだと思わせる凄い演奏でした。
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嵐の場面はティンパニがどっかんどっかん鳴りまくりの金管の鳴りっぷりが半端じゃないです。
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それにスイス軍の行進のところは行進ではなくてスイス軍が怒涛のごとく雪崩れ込んでくるような凄まじさです。
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やる時のこの徹底ぶりがスヴェトラーノフの良さの一つでしてこの爽快感がたまらないです。
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ソビエト国立交響楽団はまさに鉄人オケそのものでどこからこんなパワーが出てくるのか感心してしまいました。 それにしてもよくこんな映像があってしかも放送されたものです。 まだまだ知られていない映像が沢山あるのかもしれません。 この映像が収録された同じ時期にレスピーギの交響詩三部作〜「ローマの噴水、ローマの松、ローマの祭り」のライヴ録音があるのですがひょっとしたらこれの映像もあるのではないかと思っています。

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2008年12月15日

追悼ヴァレンティン・ベルリンスキ〜ボロディン四重奏団/ボロディン:弦楽四重奏曲第2番ニ長調(1881)

今日は本日放送されたエウゲニ・キーシンをソリストに迎えてのユーリ・テミルカーノフ/サンクト・ペテルブルク・フィルの演奏会を書こうと思っていたのですが午後6時30分から放送された「ノーボスチ・クリィトゥーラ(文化ニュース)」を何気なく見ていたら画面にヴァレンティン・ベルリンスキーの写真が。 アナウンサーの話からするとどうもベルリンスキーが亡くなったらしいのですが自信がないので早速ロシア文化テレビのページへ行ってみるとニュース欄に「Скончался Валентин Берлинский」の文字が。。。。 ※詳細 http://www.tvkultura.ru/news.html?id=285366&cid=178 ヴァレンティン・ベルリンスキーはボロディン四重奏団の1945年結成時から昨年2007年までチェロ奏者を務めていました。 ボロディン四重奏団の録音ですがメロディア原盤のショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲全集が有名だと思いますが私としてはやはりボロディンの弦楽四重奏曲かなと思っています。 
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今日紹介するのは2001年7月12日に放送されたボロディン四重奏団の演奏によるボロディンの弦楽四重奏曲第2番です。 2000年にボロディン四重奏団結成55周年を記念してのモスクワ音楽院大ホールでのライブです。 アレクサンドル・ボロディンはロシア5人組の一人として有名ですが趣味で作曲をしていて本業は化学者でした。 自らを「日曜作曲家」と称していたようですが交響曲第2番、交響詩「中央アジアの高原にて」、弦楽四重奏曲第1番・第2番、だったん人の踊りで有名な歌劇「イーゴリ公」とかは頻繁に耳にします。 
弦楽四重奏曲第2番は第1楽章から綺麗なメロディが流れてきます。 ほんとボロディンってメロディーメーカーですね。
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ボロディン四重奏団の歌わせ方が上手いです。
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それにベルリンスキーのチェロが絶品です。
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第3楽章はよくこれだけが弦楽合奏で「夜想曲」として演奏されますが夢を見るような表現ってちょっと他の演奏では聴く事が出来ません。 CDでこの曲をコペルマンの時のメンバーによるボロディン四重奏団の演奏で何回も何回も聴いていたのですが映像で観る事が出来て、しかもベルリンスキーのチェロに改めて感動した時の事を今でも覚えています。 心よりご冥福をお祈りいたします。

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2008年12月14日

ウラディーミル・マラーホフ〜ガラ・コンサート

今日はウラディーミル・マラーホフのガラ・コンサートを紹介します。
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これは2006年に行われたコンサートで2007年8月28日に放送されました。 このコンサートではマラーホフとモスクワ・クラシカル・バレエのダンサーが出演しています。 伴奏はアントン・オレロフ指揮プレジデントスキィ・オルケストルですが音程に怪しいところがちらほらあります。
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まず最初はマラーホフとエカテリーナ・ヴェレージナとのチャイコフスキーの「眠りの森の美女」からパ・ド・ドゥ。
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ヴァレージナの踊りが上品でマラーホフと雰囲気がぴったりです。
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ポリーナ・キーロワとイワン・ズビャギンツェフによるプーニの「エスメラルダ」からアダージョ。
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マラーホフでヘンデルの「アリア」。
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エカテリーナ・ヴェレージナとイオン・クロシュイによるミンクスの「ドン・キホーテ」からアダージョ。
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最後はマラーホフでモーツァルトの「ボヤージュ(ピアノ協奏曲第23番の第2楽章)」でした。 
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これを観てふと思ったのは今の若手ダンサーってジャンプは高いし、コマの様にくるくる回るしテクニック的には完全にマラーホフの上をいっているのでしょうけど脚なんか筋肉でぱんぱんになっていてダンサーと言うよりはスポーツ選手のようです。 それに比べてマラーホフは脚が綺麗で均整の取れた体型をしているので舞台に立っているだけで上品さが伝わってきます。 踊りだって派手な訳じゃないしほんとごく普通。 でも観ていてとっても楽しいんですよ。 マラーホフって不思議ですね。

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2008年12月13日

ユーリ・テミルカーノフ〜70歳記念ガラ・コンサート

今日は昨日12月12日にサンクト・ペテルブルクで行われたユーリ・テミルカーノフの70歳を記念したガラ・コンサートを紹介します。 モスクワやサンクト・ペテルブルクなどのヨーロッパ・ロシアでは昨日の深夜(日本時間の今日早朝)に放送されましたがカムチャッカ、極東、沿海州、シベリア向けでは今日12月13日の午後に放送されました。 テミルカーノフはエウゲニ・ムラヴィンスキーの後任としてサンクト・ペテルブルク・フィルハーモニー交響楽団(旧レニングラード・フィルハーモニー交響楽団)の常任指揮者として積極的な演奏活動を続けています。 ロシアの指揮者の一般的イメージの「爆演」から距離を置いた上品かつ端正な演奏は欧米でも高い評価を得ています。
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サンクト・ペテルブルク・フィルハーモニーの大ホールで行われたガラ・コンサートですが
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この日のテミルカーノフはお客様として舞台脇の貴賓席?に座っています。 テミルカーノフの後ろにゲルギエフのお姿があります。 シチェドリンとプリセツカヤの姿もありますね。
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グリンカの歌劇「イワン・スサーニン」から終幕からの合唱曲の演奏でコンサートが始まりました。 サンクト・ペテルブルク・フィルを指揮するのはアレクサンドル・ドミトリーエフ、ニコライ・アレクセーエフとマリス・ヤンソンスです。
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登場したのはエリソ・ヴィルサラーゼ(ピアノ)
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セルゲイ・レイフェルクス(バリトン)
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ギドン・クレーメル(ヴァイオリン)
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ナタリー・グートマン(チェロ)
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エウゲニ・キーシン(ピアノ)
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ワディム・レーピン(ヴァイオリン)
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ユーリ・バシュメト(ヴィオラ)
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ドミトリー・ホロストフスキー(バリトン)
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デニス・マツーエフ(ピアノ)という世界的に有名な演奏家ばかりです。
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こんな凄いメンバーに加えて日本の女性ヴァイオリニスト庄司紗矢香が登場した時は驚いたと同時に大変嬉しくなりました。
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チャイコフスキーの憂鬱なセレナードを演奏していましたが気品と風格のある演奏でテミルカーノフをはじめ会場から盛大な拍手が贈られました。
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それからシチェドリンがテミルカーノフの70歳をお祝いしてこの日のために作曲した作品がマリス・ヤンソンスの指揮で演奏されました。
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最後は「ハッピー・バースディ」の大合唱の後、紙ふぶき舞うステージでテミルカーノフが素晴らしい演奏を披露してくれた演奏家それぞれと抱き合って挨拶をしていました。 これからもより一層の活躍を期待しています。 来週月曜日12月15日にテミルカーノフ指揮サンクト・ペテルブルク・フィルとエウゲニ・キーシンの演奏会が放送されます。

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2008年12月12日

ウラディーミル・マラーホフとスヴェトラーナ・ザハロワの夢の饗宴〜2002年第2回国際バレエ・フェスティヴァル「マリンスキィ」

昨日に引き続き今日もバレエを紹介いたします。 
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今日紹介するのは2002年第2回国際バレエ・フェスティヴァル「マリンスキィ」です。 2002年に放送されて2005年5月24日に再放送されています。 
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登場するダンサーはこの時はまだマリンスキィ・バレエに在籍していたスヴェトラーナ・ザハロワをはじめ
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ジャンナ・アユポワ
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ユリア・マハリナ
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アンドレイ・ファデーエフ
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ディアナ・ヴィシニョーワ、ビクトル・バラノフ
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ダリヤ・パヴレンコというマリンスキィ・バレエのソリストに加えて
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世界的ダンサーのウラディーミル・マラーホフ
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パリ・オペラ座バレエのアニエス・ルテスチュ
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ジョセ・マルチネス
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ニコラ・ル・リッシュ
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オレリー・デュポン
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マニュエル・ルグリという豪華なメンバーです。
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まずはジャンナ・アユポワとウラディミール・マラーホフによる「薔薇の精(ウェーバー:舞踏への勧誘)」です。
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いきなりマラーホフ登場です。 アユポワは最近テレビで見る事がなくなりました。 昨年放送されたツィスカリーゼ・ガラで薔薇の精をやっているのを見たぐらいです。
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ユリア・マハリナとアンドレイ・ファデーエフによる「ЮНОЩА И СМЕРТЬ〜若者と死(J・S・バッハ:パッサカリア/振り付け:ローラン・プティ)」。 マハリナはロシアでは人気があってつい先日も白鳥の湖のオデットを踊っているのが放送されてました。
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アニエス・ルテスチュとジョセ・マルチネスで「グラン・パ・クラシック(オベール)」。
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ルテスチュの踊りが優雅でとても良いです。 これを観てルテスチュが好きになりました。
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ディアナ・ヴィシニョーワとビクトル・バラノフで「В НОЧИ(ショパン:ノクターン/振り付け:ジェローム・ロビンス)」。
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ダリア・パヴレンコとニコラ・ル・リッシュで「БЛУДНЫЙ СЫН(プロコフィエフ/振り付け:ジョージ・バランシン)」。
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オレリー・デュポンとマニュエル・ルグリで「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ(振り付け:ジョージ・バランシン)」。
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スヴェトラーナ・ザハロワとウラディミール・マラーホフによる「ブリリアンテ(チャイコフスキー:交響曲第3番 振り付け:ジョージ・バランシン)」。
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これを見て初めて私はザハロワの存在を知りました。
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スタイルは抜群だし踊りも綺麗だし(しかも美人だし)脳天に雷が落ちたような衝撃だったのを覚えています。
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マラーホフはそんなに小柄じゃないと思うのですがザハロワが隣に立つと小さく見えます。
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それにしてもマラーホフとザハロワの組み合わせって今思うと凄いですよね。

※おまけ
12月1日の午後11時30分過ぎに何気なくチューナーのチャンネルをHTB(ロシア独立テレビ)に変えたら何か聞き覚えのある声が。 
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あれ?と思ったらやっぱり声の主はスヴェトラーナ・ザハロワでした。
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何かの討論番組のようで強面の女性2人と話しをしています。
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早口のロシア語で会話をしているのでどういう内容かは分かりませんが
ザハロワはこういう番組にも出演しているんですね。

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2008年12月11日

バレエ・ガラ/ボリショイ・ディヴェルティメント〜スヴェトラーナ・ザハロワと彼女の友人たち

ここしばらくクラシックの演奏会を紹介してましたので今日はバレエのコンサートを紹介します。
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今年2008年3月8日に放送されたスヴェトラーナ・ザハロワのガラ・コンサートでタイトルは「Большой дивертисмент. Светлана Захарова и её друзья(ボリショイ・ディヴェルティメント〜スヴェトラーナ・ザハロワと彼女の友人たち)」で今一番人気のザハロワと若手ダンサーによる素晴らしい踊りを楽しむ事が出来ました。 演目ですが
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最初はアナスタシア・マトビエンコとデニス・マトビエンコによる「ラジオとジュリエット(ラジオヘッド)」
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スヴェトラーナ・ザハロワの「Revelation」 
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アンドレイ・メルクリエフの「アダージョ(J・S・バッハ)」
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アナスタシア・マトビエンコとデニス・マトビエンコによる「ディアナとアクテオン(プーニ)パ・ド・ドゥ」
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デニス・マトビエンコのテクニックが素晴らしいです。 個人的にはこれが一番気に入ってます。
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スヴェトラーナ・ザハロワとアンドレイ・メルクリエフによる「トリスタンとイゾルデ(ワーグナー)デュエット」
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ニーナ・カプツォーワとイワン・ワシリーエフによるアダン:バレエ「海賊」からパ・ド・ドゥ
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ワシリーエフは先日放送されたセミョーノワ・ガラでステパネンコとのドン・キホーテのパ・ド・ドゥで素晴らしい踊りを披露していましたがこれも大変素晴らしいです。
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カプツォーワも綺麗ですね。
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最後はスヴェトラーナ・ザハロワの「Voice(ヴェルディ)」でした。
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ザハロワではこれが一番良かったです。 コンテンポラリーな振り付けってどうも苦手でして。。。
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以上1時間のコンサートでしたがロシアでは個性的で才能溢れる若手ダンサーが次々と現れるのでこれを観るのもロシア・バレエの楽しみの一つかなと思ってます。

これおまけです(笑)
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2008年12月10日

セルゲイ・クリロフ(ヴァイオリン)、ミハイル・プレトニョフ&ロシア・ナショナル管弦楽団/シベリウス:ヴァイオリン協奏曲ニ短調作品47

今日は今年2008年10月29日に放送された演奏会を紹介いたします。
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曲目はシベリウス:ヴァイオリン協奏曲ニ短調作品47でヴァイオリンはセルゲイ・クリロフ、ミハイル・プレトニョフ指揮のロシア・ナショナル管弦楽団の演奏です。 クリロフについての情報が手元にないので経歴については分からないのですがまだ若いです。 プレトニョフはピアニストとしても有名ですが自らロシア・ナショナル管弦楽団を組織してロシア国内だけでなく国外でも演奏活動を行っています。 最近ではピアノ演奏をやめて作曲と指揮に専念すると宣言したみたいです。 
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演奏会場はドーム・ムジカですが広い客席が満員です。
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クリロフとプレトニョフが舞台に登場して演奏が始まります。
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まずクリロフのヴァイオリンが極太の音で情熱的な演奏に驚きました。 CDで五嶋みどりとかクレーメル、ハイフェッツなどいくつか演奏を聴いていますがどれも線が細く全体的に青白い感じがしていてそれがそのままシベリウスのイメージになっていたのですがこれはクリロフのヴァイオリン、プレトニョフの指揮、ロシア・ナショナル管弦楽団の3つが鍋の中でぐつぐつと煮えたぎっているような非常に熱い演奏です。
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プレトニョフの指揮は交響曲とかではあれ?と疑問符が付くようなテンポ設定や思わず仰け反りそうなテンポの急激な変動があったりするのですがここではあまりテンポを揺らす事なくむしろクリロフに負けじと彫りの深い演奏をしています。
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伴奏としてただソリストに合わせるのではなくソリストとオケが互いに競い合いながら演奏すると言う協奏曲の面白さが味わえる素晴らしい演奏だと思います。 
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演奏が終わって客席からの拍手と花束にクリロフが大変嬉しそうでした。

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2008年12月09日

エミール・ギレリス〜1978年モスクワ音楽院大ホール/ピアノ・リサイタル

今日はエミール・ギレリスの貴重映像を紹介いたします。
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これは1978年モスクワ音楽院大ホールでの演奏会でラフマニノフを中心としたプログラムで2007年11月17日に放送されました。 ギレリスはリヒテルと並んでロシアと言うかソビエトが生んだ20世紀の偉大なピアニストの一人です。 ソビエトの国策レーベルのメロディアに数多くの録音がありますが西側でも活動していたのでEMIやRCA、DGにも録音があります。 晩年DGへベートーヴェンのピアノ・ソナタの全集を録音してましたがギレリスの死によって残念ながら全集にはなりませんでした。
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まず初めにニコライ・ルガンスキーのギレリスについての解説がありました。 ロシアのクラシック番組では現役で活躍している演奏家が登場して楽曲や演奏家の解説をする場合が多いです。 過去ロストロポーヴィチの時はヴァレンティン・ベルリンスキーが、オイストラフの時はウラディーミル・スピヴァコフが、リヒテルの時はウラディーミル・フェドセーエフが登場しています。 こういう演奏家の人の解説って説得力がありますよね。 ただし喋っているのはロシア語で日本語の字幕など一切ありませんので何を言っているのかほとんど分かりませんが(笑)
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いよいよ演奏会の始まりです。 客席は超満員で舞台の上にもお客さんがいます。
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ギレリスは客席と舞台の上のお客さんにお辞儀をしてピアノに座ります。
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ラフマニノフの前奏曲は「鋼鉄のタッチ」そのまんまの響きです。
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どうやったらこんなに鳴るのでしょうか。
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ガツンと聴かせた後はリチャードソン編曲のヴォカリーズがあまりにも柔らかく優しい演奏でこれには参りました。
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あれだけガンガン鳴らした後にこんな優しい響きが聴けるなんて凄いですね。
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そしてまた前奏曲で鍵盤をハンマーでぶっ叩いているかのような凄まじい演奏を聴かせます。 しかも音に濁りが全くないです。 テクニックだけでなくピアノを鳴らすコツを身体で覚えているんですね。
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「演奏する」と言う事の意味を改めて認識させられた演奏会でした。

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2008年12月08日

スヴャトスラフ・リヒテル&ボロディン四重奏団/ドヴォルザーク:ピアノ五重奏曲イ長調作品81から第1楽章

今日はスビャトスラフ・リヒテルとボロディン四重奏団との演奏会の映像を紹介いたします。 放送されたのは2002年で詳しい日時は忘れてしまいました。 
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演奏されたのはドヴォルザークのピアノ五重奏曲イ長調作品81,B155で第1楽章だけの放送でした。 1978年、モスクワ音楽院大ホールでのライヴとなっています。 このリヒテルとボロディン四重奏団とのドヴォルザークのピアノ五重奏曲は1983年のライヴ録音がCDで発売されていましたが第1楽章だけとはいえ映像で観る事が出来るとは大変な驚きでした。
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リヒテルのピアノは出過ぎずと言って引っ込む訳でもなく絶妙なバランスだと思います。
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それに加えてボロディン四重奏団の素晴らしい事。
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この時のメンバーは第1ヴァイオリンがミハイル・コペルマン、第2ヴァイオリンがアンドレイ・アブラメンコフ、ヴィオラがディミトリー・シェバーリン、チェロはヴァレンティン・ベルリンスキーです。
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ヴァイオリンが切なく歌うとそれをチェロが優しく慰める。 聴いていて心が熱くなってきます。
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ちなみにここまで素晴らしい演奏をしているボロディン四重奏団ですがこの時はメンバーの仲が良くなかったとか。 なんでも演奏旅行でソ連国内を移動するために列車を使う時は同じ車両の別々の席に座るのではなく同じ列車の別々の車両に乗っていたなんて話を聞いています。 それでも演奏会でこんなに素晴らしい演奏が出来るのなら仲が良くても悪くても関係ないですね。 第1楽章だけでこれだけ感動出来たので是非全曲を放送して欲しいと思っています。

これまでロシア文化テレビから録画した演奏会リストは
どうぞ↓こちらをご覧になられて下さい。
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2008年12月07日

ユーリ・テミルカーノフ&サンタ・チェチーリア管弦楽団/チャイコフスキー:バレエ「胡桃割り人形」から第2幕

今日はイタリアRAIの海外向けテレビ放送「RAI INTERNATIONAL」で放送されたユーリ・テミルカーノフとサンタ・チェチーリア管弦楽団の演奏会を紹介します。
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放送されたのは2003年7月14日で演奏されたのはチャイコフスキーのバレエ「胡桃割り人形」から第2幕です。 この時の放送はモノラルでしたが実はこの2週間後にも全く同じものが放送されたのですがその時はステレオでした。 RAIの番組表で放送時間を確認して前後10分ぐらいの余裕を持ってタイマ−をセットして後で確認したらアダージョのところで切れてました。 この時は30分ほど遅れて番組がスタートしたようです。 このようにRAIの番組表に書かれている時間通りに放送される事が珍しく10分20分遅れは当たり前で酷いときは30分以上遅れる場合もあります。 それではいつも遅れるかと言うと20分早く番組が始まったりする時もあります。 そのくせ番組表の放送開始時間が11時57分と分単位で細かいのが笑えます。 そんな訳でRAIをタイマー録画する場合、例えば午後0時から午後1時までの1時間番組をタイマー録画しようとする場合は午前11時から午後2時までの3時間を設定しています。 これで録画の失敗がなくなりましたが日本ではちょっと考えられない事です。
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さて曲についての簡単な説明の後ローマの聖チェリーリア・ホールが映し出されます。
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拍手の中さりげなくテミルカーノフが登場して演奏が始まります。
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指揮棒は持たず右手が空手チョップのようにリズムを刻み左手は感情を表現する時に動く程度でシンプルです。 演奏の方も塩とこしょうだけの味付けみたいであっさりしていますが聴かせどころはちゃんと押さえていて最後のアダージョは非常に良かったです。 相当練習をしているんだと思いますが見事です。
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サンタ・チェチーリアのオケですが弦は明るい響きでもちろんロシアのオケと違います。
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それから木管、特にクラリネットが風貌からしてカルボナーレじゃないかと思うのですが抜群に上手いです。 RAIの録音の巧さだと思うのですが残響がかなりありながらも各楽器の分離がはっきりしていて細かいパートがくっきりと聴こえてきます。 後日ステレオで放送されたのを聴いたのですがこのモノラルでの放送とただ音が左右に分かれて聴こえるというだけの違いにしか感じませんでした。
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カメラワークもRAIの方がセンスが良いように思います。 ロシアはクレーンカメラを使って舞台の真上から客席の方へ引いていく映像が多いのですがRAIは舞台の上と客席の固定カメラだけで撮影しています。 ここ最近またRAIの番組表をチェックしていますがクラシックの番組が少ないですね。

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2008年12月06日

ユーリ・テミルカーノフ&サンクトペテルブルク・フィルハーモニー交響楽団/チャイコフスキー:序曲「ロメオとジュリエット」、交響曲ロ短調作品74、ロココの主題による変奏曲作品33 With セルゲイ・ナカリャコフ

今日はpuku様よりリクエストのありましたユーリ・テミルカーノフの演奏会を紹介いたします。
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テミルカーノフは1938年生まれで12月10日で70歳になります。 現在サンクトペテルブルク・フィルの音楽監督を務めています。 前任者のムラヴィンスキーの陰に隠れがちでしたが実際に演奏を聴いてみるとスマートでロシアの指揮者にしてはあっさりしているように思います。 ちょっと前ですがイタリアRAIでサンタ・チェチーリア管弦楽団との演奏会が放送されたりとかロシア以外でもテミルカーノフの姿を見かける事があります。
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今回紹介するのは昨年2007年12月パリのシャトレー劇場で行われたディアギレフのリュス・セゾン100周年を記念したテミルカーノフとサンクトペテルブルク・フィルハーモニー交響楽団によるオール・チャイコフスキー演奏会です。 この様子はロシアで三日連続で放送され1日目の12月7日はチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番変ロ短調さk品23(ピアノ:デニス・マツーエフ)と交響曲第4番ヘ短調作品36、2日目の12月8日はチャイコフフスキーのヴァイオリン協奏曲ニ長調作品35(ヴァイオリン:ワディム・レーピン)と交響曲第5番ホ短調作品64、そして最終日12月9日はチャイコフスキーの幻想序曲「ロメオとジュリエット」、ロココの主題による変奏曲作品33(フリューゲル・ホルン:セルゲイ・ナカリャコフ)と交響曲第6番ロ短調作品74「悲愴」です。
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今日は最終日12月9日に放送されたチャイコフスキーの幻想序曲「ロメオとジュリエット」、ロココの主題による変奏曲作品33(フリューゲル・ホルン:セルゲイ・ナカリャコフ)と交響曲第6番ロ短調作品74「悲愴」を紹介いたします。
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まず最初に演奏されたロメオとジュリエットですが全体的にオケがバランスが良く鳴っています。 これを聴くとモスクワのオケの鳴りっぷりが粗暴に思えてきます。 いやこれもまた魅力なんですけど(笑)
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次に演奏されたロココの主題による変奏曲はロシアが誇る天才トランペット奏者セルゲイ・ナカリャコフが本来チェロで演奏されるこの曲をフリューゲル・ホルンで演奏しています。
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これはもう素晴らしいの一言に尽きます。 
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相当技巧的に難しいと思うのですがナカリャコフは平気な顔をして演奏してます。
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しかもフリューゲル・ホルンの豊かで柔らかい音色に魅了されます。
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こういう演奏を聴くとチェロではなく元々フリューゲル・ホルンで演奏する曲じゃないかなと思えてきます。 もちろんテミルカーノフの棒さばきも見事です。
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演奏が終わると満員の客席から拍手とブラボーの嵐が。
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テミルカーノフも嬉しそうに拍手をしています。
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演奏を終えたナカリャコフのインタビューがありました。
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さて演奏会最後の曲、交響曲第6番「悲愴」です。 私がチャイコフスキーの交響曲を好きな順番に並べると第5番、第4番、第1番「冬の日の幻想」、で第6番「悲愴」となります。 どちらかと言うと好きな方ではないのかも知れません。
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でもテミルカーノフの演奏は最後まで聴いて悲愴も結構面白い曲なんだなと思いました。
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第2楽章の上品さはやっぱりテミルカーノフですね。 この上品さ緻密さは他のロシアの指揮者ではあまり感じた事がないです。
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第3楽章も全体的に統制されていると言うか金管も鳴っていますがちゃんとコントロールされています。
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曲が終わってパリの聴衆が盛大な拍手がテミルカーノフとオーケストラに贈られていました。 

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2008年12月05日

ウラディーミル・フェドセーエフ&チャイコフスキー記念大交響楽団/ベートーヴェン:交響曲第1番ハ長調作品21

昨日はウラディーミル・フェドセーエフとチャイコフスキー記念大交響楽団(モスクワ放送交響楽団)のブラームスを紹介しましたので今日は2005年に放送されたベートーヴェンです。
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これはベートーヴェンの交響曲全曲、管弦楽作品と協奏作品が2005年9月から11月にかけて放送されたものです。
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今日はこのシリーズの第1弾で9月14日に放送されたベートーヴェン:交響曲第1番ハ長調作品21を紹介いたします。
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演奏に先立ちフェドセーエフの解説があります。
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オケはヴァイオリンが両翼に配置されてコントラバスが後方にずらりと並んでいます。
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弦が分厚くしっかりとした感じで聴いていて安心感のある実にオーソドックスな演奏です。
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ロシアのオケでチャイコフスキーやショスタコーヴィチはいいけどベートーヴェンはちょっとなぁと思う方に是非聴いていただきたい演奏ですね。
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このベートーヴェン・チクルスの実際に放送された番組告知がロシア文化テレビのサイトにあります。 わずか30秒ほどですが興味のある方はご覧になられて下さい。
http://www.tvkultura.ru/v/1042.asf

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2008年12月04日

ウラディーミル・フェドセーエフ/チャイコフスキー記念大交響楽団/ブラームス:交響曲第1番ハ短調作品68

ロシアを代表する指揮者と言えばやはりこの人なしには語れません。 
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今日はウラディーミル・フェドセーエフの演奏会から2007年7月30日に放送されたブラームス:交響曲第1番ハ短調作品68を紹介いたします。
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これはフェドセーエフの75歳の誕生日を記念して2007年7月30日から8月9日までフェドセーフとチャイコフスキー記念大交響楽団(モスクワ放送交響楽団)によるブラームス:交響曲全曲、ピアノ協奏曲第1番(エリザベート・レオンスカヤ)と第2番(フレディ・ケンプ)、ヴァイオリン協奏曲(アレーナ・バエヴァ)、ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲(タチヤナ・グリンデンコ、アレクサンドル・クニャーゼフ)という一連のブラームス作品が演奏された時の第1弾として放送されたものです。
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演奏に先立ちフェドセーエフがブラームスについて語ります。
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そしていつものモスクワ音楽院大ホールですがまず目を引くのが舞台後方にずらりと並べられたコントラバス。 ウィーン・フィルのニューイヤー・コンサートでお馴染みの配置ですがベートーヴェンの時も同じでした。
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指揮棒を振り下ろした瞬間から襲ってくる分厚い弦の響きは実に心地よいものです。 最近の音の薄いピリオドの演奏が多いなかでこういう音、演奏を聴くとホッとします。
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金管はいつもの金管ですがこの時はどういう訳かホルンが頑張っています。 
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オケがフルパワーで演奏する中で時折浮かび上がる木管の旋律がまるでオアシスのようです。 フルートの時はマリア・フェドトーヴァがアップになります。 さすがロシア文化テレビですね。 視聴者が何を求めているのかが良くお分かりのようです(笑)
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そんな中でフェドセーエフが最終楽章で突然テンポを急激に落としたのには笑いました。
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ベートーヴェンの時も第2番の第3楽章で面白い事やっていたし番組表にフェドセーエフの名前を見つけると何かとんでもない事をやってくれるのではないかと凄くワクワクします。

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2008年12月03日

スビャトスラフ・リヒテル&エフゲニ・スヴェトラーノフ/スクリャービン:交響曲第5番「プロメテウス」

今日はエウゲニ・スヴェトラーノフとスビャトスラフ・リヒテルが共演している映像を紹介しましょう。
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曲はスクリャービン:交響曲第5番「プロメテウス」作品60でソビエト国立交響楽団との1988年ドーム・ソユーズでのライヴです。 2002年2月6日のスクリャービン生誕130年記念のドキュメンタリーとして放送されましたが演奏の冒頭に語りが被っているのが気になってました。 2007年1月12日にも放送されましたがこの時はゴステレラジオファンドに保存されているオリジナルテープがそのまま放送されたようです。 スビャトスラフ・リヒテルはロシアと言うかソビエトが生んだ20世紀を代表するピアニストです。 録音も数多くありましてどれも評価の高いものばかりですがその中でもJ・S・バッハの平均律クラヴィーア曲集は特に有名です。 リヒテルの映像も結構DVDで発売されているようですが今回紹介する映像はロシア以外では存在が知られていないようです。
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番組はスヴャトスラフ・ベルザ氏のスクリャービンについての解説から始まります。 ベルザ氏はクラシックや歌劇、バレエの番組の解説や演奏会の司会などでロシア文化テレビでは度々登場します。
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オープニングタイトルですがこの曲をイメージしてでしょうかド派手な色使いです。
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この曲はもともと色彩鍵盤を使用して音だけでなく視覚からも楽しむ事を意識していたようで曲自体はそんな特徴的な旋律がある訳でもなく演奏によっては退屈になりがちですがスヴェトラーノフは上手く聴かせてます。
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ソビエト国立交響楽団はどんな作品を聴いても凄いです。 弦の厚みと金管のパワーに圧倒されます。
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それにリヒテルも負けていません。 迫力が音と映像を通して伝わってきます。 そんなリヒテルですが曲の途中でくしゃみをしています。 しかも「ブシューン!」ってリアル音まで入っています(笑) こんなのは映像を観なければ分からないですよね。
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最後は合唱も加わっての大爆発で終わりますがスヴェトラーノフが両手を広げて極限までオケと合唱を煽るところのカメラのアングルが悪くちょっと残念ですがソビエトを代表する2大巨匠の姿を観る事が出来るという事で大変貴重で素晴らしいものだと思いました。

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2008年12月02日

ゲンナジ・ロジェストヴェンスキー/シュニトケ(ロジェストヴェンスキー編曲):ゴーゴリ組曲

今日はpuku様よりリクエストがありましたゲンナジ・ロジェストヴェンスキーの演奏会を紹介いたします。
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ロジェストヴェンスキーは1931年生まれです。 昨日紹介したスヴェトラーノフは1928年生まれですからほとんど同世代ですね。 6年前にスヴェトラーノフが亡くなってしまいましたがロジェストヴェンスキーはまだまだ元気に活動してます。
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ただテレビで紹介されるのはインタビューがほとんどで演奏会が放送されるのは年に1回あるかないかです。 最近と言っても昨年ですがロシア・シンフォニック・カペラとのグリークの「十字軍の戦士シーグル」が放送されてました。
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そんな数少ない映像からシュニトケのゴーゴリ組曲を紹介します。 この曲はシュニトケが文豪ゴーゴリをテーマにした劇のために作曲したものをロジェストヴェンスキーが8曲選んで編曲して組曲にしたものです。 シュニトケというとクレーメルとマリナーが演奏しているベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲のカデンツァを即座に思い浮かべますがゴーゴリ組曲はいろんな作曲家の有名な曲の旋律が出てきます。 モーツァルトの魔笛の序曲かと思うとチャイコフスキーの白鳥の湖の4羽の白鳥の踊りになったり結構面白い曲です。
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演奏しているオーケストラについてのテロップが一切出てこないのですがメンバーを見ていてモスクワ・フィルハーモニー交響楽団かな?と言う気がします。
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最初の「チチコフの幼年時代」からロジェストヴェンスキーのユーモラスな表情に笑えます。
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曲の雰囲気に合わせてニヤっと笑ったり
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驚いたりおどけてみたり
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たまに客席の方へ振り向いて笑っているしでこういう豊かな表情を見るのも大変面白いです。 指揮棒が長いのはロジェストヴェンスキーの特徴です。
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途中で指揮者による語りが入るのですがここではもちろんロジェストヴェンスキーが低くてよく通る声を聞かせてます。
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曲の最後は悲しい感じで終わるのですがロジェストヴェンスキーの表情も悲しげです。 こういうのを観るとチャイコフスキーとかショスタコーヴィチも是非観てみたいなぁと思います。

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2008年12月01日

エウゲニ・スヴェトラーノフ&ロシア・ナショナル管弦楽団/ブラームス:交響曲第3番ヘ長調作品90

今日はロシアを代表する指揮者エウゲニ・スヴェトラーノフの映像を紹介しましょう。
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スヴェトラーノフはソビエト国立交響楽団の率いて何度か来日してますし録音も数多く遺しておりますのでどちらかと言うとソビエトを代表する指揮者という感じでしょうか。 2002年5月3日に73歳で亡くなっておりますがこの時のロシア文化テレビはクリスティアン・ツィマーマンのピアノ演奏会から急遽番組を変更してスヴェトラーノフ指揮ソビエト国立交響楽団とのチャイコフスキー:幻想序曲「ロメオとジュリエット」、幻想曲「フランチェスカ・ダ・リミニ」作品32を放送してロシアの生んだ偉大な指揮者の死を悼みました。 私がロシア文化テレビを見るきっかけの一つにスヴェトラーノフの演奏を観たいという願望がありましたのでスヴェトラーノフが亡くなったというニュースは大変なショックだった事を今でも覚えています。
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それでもスヴェトラーノフの誕生日の9月6日と命日の5月3日にロシア文化テレビは必ず特集番組を放送しますので現在はそれが楽しみとなっています。
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これから紹介するのは2003年9月4日に放送されたブラームスの交響曲第3番ヘ長調作品90です。 これはスヴェトラーフ最晩年の2001年12月にモスクワ音楽院大ホールでのライヴでロシア・ナショナル管弦楽団を指揮しています。
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舞台に登場したスヴェトラーノフの姿があまりにも老けているのにまずびっくり。 90年代後半はこんなではなかったのですが2000年になって急激に老け込んだようです。 演奏が始まってそのスケールの大きさと深みにまたびっくり。 若い時のスヴェトラーノフのキーワードは「パワー」と「スピード」だったと思うのですがこのブラームスはそうではありません。 特に第3楽章は超スローテンポで大変素晴らしい演奏でした。
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最後は手を合わせてまるでお祈りをしているかのように終わりました。
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アンコールはハンガリー舞曲が演奏されているのですがこれは別の日に放送されています。 スヴェトラーノフとロシア・ナショナル管弦楽団は翌年2002年1月にモスクワ音楽院大ホールでワーグナーの管弦楽作品を演奏していますがこれはニュース用のカメラが入っただけで断片がノーボスティ・クリィトゥーラで放送されただけで演奏会そのものは残念ながら収録されていないようです。


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2008年11月30日

パーヴェル・コーガン&モスクワ交響楽団/チャイコフスキー:組曲第2番

今日は2003年10月21日に放送された演奏会を紹介しましょう。
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曲はチャイコフスキー作曲の組曲第2番ハ長調作品53です。
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演奏はパーヴェル・コーガン指揮によるモスクワ交響楽団でモスクワ音楽院大ホールでのライヴです。 チャイコフスキーは管弦楽のために組曲を4曲作曲しました。 今回紹介する第2番は1883年に作曲されて翌年の1884にモスクワで初演されています。 チャイコフスキーの名前自体は日本でも有名ですが知られている曲の幅が狭くこの組曲はあまり知られていないのではないかと思います。 日本でこういう知名度の低い作品の演奏を聴く事が出来るのもロシア文化テレビを観る楽しみの一つです。
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指揮者のパーヴェル・コーガンは有名なヴァイオリニストのレオニード・コーガンの息子です。 父レオニードの影に隠れがちですがロシアでは積極的に演奏活動を行っておりましてその様子が頻繁にテレビでも放送されています。 コーガンのチャイコフスキー:組曲第2番ですが先日紹介したゲルギエフの交響曲第5番同様いかにもロシアスタイルのチャイコフスキーと言う演奏でやわな所がほとんどありません。 もちろん抒情的な部分は美しく歌い上げていますがそれ以外は低弦ゴリゴリ、ティンパニはドッカンドッカン鳴り捲りの非常にカロリーの高い演奏です。 私はこの演奏を聴いて組曲第2番が好きになりました。 とても良い曲だと思いますので皆さんも是非CDで聴いてみて下さい。

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2008年11月29日

映像で見るワレリー・ゲルギエフ〜年ごとに変わる?指揮姿

これは当たり前の話ですがオーケストラの演奏会では指揮者は客席に背を向けて指揮をします。 以前LD(※レーザー・ディスク)で発売されていた「ダニー・ケイとニューヨーク・フィルの夕べ」の中でダニー・ケイが「今夜は特別に皆様へ向かって指揮をします。 指揮者とオーケストラがどのようにコミニュケーションを取っているのかをご覧になって下さい」と言ってヴェルディの歌劇「アイーダ」の大行進曲を演奏するのですがへろへろのトランペット奏者に「また飲んだのか?おい! おまえなんか××××だ!」なんてやりとりを披露して会場が大爆笑になります。 こういうのは別として普段の真面目な演奏会では指揮者の表情を見る事は出来ません。 ところがテレビで放送される演奏会は会場にテレビカメラが複数入りますので演奏と同時に様々なカットの映像が楽しめます。 もちろんオーケストラの後ろに置かれたテレビカメラは演奏会場では見る事の出来ない指揮者の正面から見たドアップなんかも映してくれます。 しかも日本のテレビではほとんど見る事が出来ないモスクワでの演奏会ですからほんと面白いです。 そういう訳で今日はワレリー・ゲルギエフがマリンスキィ劇場管弦楽団を指揮している姿を2003年から今年2008年まで順番に見ていきましょう(笑)
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最初は2003年5月10日のモスクワ音楽院大ホールでの演奏会でワディム・レーピンをソリストに迎えてのグラズノフ:ヴァイオリン協奏曲です。 ゲルギエフは指揮棒を持っておりません。 指先を伸ばした手を震わせて指揮をしています。 
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続いて2004年5月18日に放送されたプロコフィエフの交響曲第6番ですがこの年も指揮棒を持っておりませんし2003年と指揮のスタイルが全く同じです。
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さてお次は2005年です。 5月2日のモスクワ・イースター音楽祭の開幕コンサートで曲はラフマニノフの交響曲第1番です。 この時も指揮棒を持っておりません。
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ところが6月10日に放送されたベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」ですが指揮棒を持っています。 指揮棒といっても爪楊枝みたいにちっちゃいものですが(笑) 
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2006年6月7日に放送されたシューマンの交響曲第2番ですが指揮棒なしです。 一体どうなっているんでしょうね。 ゲルギエフの事ですから気まぐれでたまたま指揮棒を持たなかったというのも考えられます。
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さて昨年2007年ですが4月8日に放送されたストラヴィンスキーのペトルーシュカですがな・なんと指揮棒持ってます。 しかも爪楊枝ではなくちゃんとしたものを(笑)
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最後に今年2008年です。 5月10日に放送されたドーム・ムジカで演奏されたグリンカの幻想的ワルツです。 しっかりと指揮棒を持っています。 こうやって見ていくと2007年から指揮棒を持っていることが分かります。 さて来年2009年はどうなるのでしょうか。

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2008年11月28日

諏訪内晶子&ダヴィド・ゲリンガス/ブラームス:二重協奏曲イ短調作品102

今日はつい先日11月18日にロシア文化テレビで放送されたモスクワ音楽院大ホールでの演奏会を紹介いたします。
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曲はブラームスのヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲イ短調作品102です。
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演奏しているのはヴァイオリンが諏訪内晶子、チェロはダヴィド・ゲリンガス、マレク・ゴレンシテイン指揮ロシア国立交響楽団です。 諏訪内さんは1990年のチャイコフスキー国際コンクールのヴァイオリン部門で優勝して以来日本国内はもとより海外でも演奏活動をしておりましてCDも発売されています。 2001年からロシア文化テレビを見ておりますが諏訪内さんは初登場だと思います。 演奏されたブラームスの二重協奏曲も映像はあまり観た事がありません。 CDだとダヴィド・オイストラフ、ムスティスラフ・ロストロポーヴィッチ、ジョージ・セル/クリーヴランド管弦楽団(EMI)。 ギドン・クレ−メル、ミッシャ・マイスキー、レナード・バーンスタイン/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(DG)あたりが代表盤のように思います。
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モスクワ音楽院大ホールの客席は満員です。
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真っ赤なドレスで舞台に登場した諏訪内さんですが最初からごりごりと鳴らしまくるゲリンガスと対等に渡り合っているのを聴いてこりゃ凄いなって思いました。
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ちょっと線が細いかな?とも思いましたが楽器が完全に鳴っているのでとても美しい音色です。
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自分のキャリアの出発地となったモスクワへの思いみたいなものを感じたような気がしました。
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ゴレンシテインの指揮も手馴れたものでして実は以前、ゴレンシテインの指揮でリヒャルト・シュトラウスの「死と浄化」を聴いてましてこれがまた実に良かったものですから今回のブラームスも期待通りの演奏でした。
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演奏が終わって客席から盛大な拍手とブラボーが諏訪内さんとゲリンガス、そしてゴレンシテンとオーケストラの団員の方々に贈られていました。 また諏訪内さんのモスクワでの演奏を観てみたいです。 できればハチャトゥリアンを演奏して欲しいですね。

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posted by 北国育ちの3月うさぎ at 21:42| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月27日

胡桃割り人形音楽コンクール

今日はロシアで行われている音楽コンクールについてお話しましょう。 ロシアで最も有名な音楽コンクールは4年ごとにモスクワで開催される「チャイコフスキー国際音楽コンクール」だと思います。 この他にもスクリャービン・コンクールやリヒテル・コンクールなど色々あります。
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でも今回紹介するのは私がいつも見ているロシア文化テレビの主催で行われている「胡桃割り人形音楽コンクール」です。これは毎年11月にモスクワで行われている子供たちを対象にしたコンクールです。 テレビ局の主催ですからコンクールに臨んだ子供たちの演奏や審査の様子を紹介する番組が毎日放送されますし最終審査を兼ねたコンサートと受賞式はモスクワでは生中継で、カムチャッカ、極東、沿海州は翌日録画されたものが放送されます。 コンクールに登場する子供たちはロシア全土から予選を勝ち抜いてきただけあってレベルが非常に高いです。 ロシアからだけではなくウクライナやベラルーシからも来ていますし以前日本人の女の子が出場していた事もありました。 今回はピアノ部門で韓国の女の子が最終審査まで残りました。
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審査員はモスクワのプロ・オケの団員やモスクワ音楽院の教授とかロシアで有名な人ばかりです。 例えばフルート部門の審査員はチャイコフスキー記念ボリショイ交響楽団(モスクワ放送交響楽団)のフルート奏者マリア・フェドトーワですし今年のトランペット部門の審査員はセルゲイ・ナカリャコフでした。 ナカリャコフに自分の演奏を聴いてもらうというのは凄いことだと思いますがプレッシャーも凄いでしょうね。
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さて今年で第9回目となった「胡桃割り人形音楽コンクール」の最終審査のコンサートは11月17日に日本時間午後3時から放送されました。
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マレク・ゴレンシテイン指揮ロシア国立交響楽団がチャイコフスキーのバレエ「胡桃割り人形」の小序曲を演奏して最終審査が始まりました。
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パーカッション(木琴)、クラリネット、フルート、ハープ、ヴァイオリン、チェロ、ピアノの各部門で勝ち残った子たちがロシアを代表するオーケストラをバックに演奏するのですがとても10代前半の子供とは思えないものばかりです。
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演奏される曲目もヴァイオリンはサラサーテのツィゴイネルワイゼン、チェロはエルガーのチェロ協奏曲、ピアノはグリークやJ・S・バッハの協奏曲とこれまた難易度の高いものです。 放送を見終わってもちろん演奏に感心しましたがそれよりも何よりもこういうコンクールを企画・開催してその様子を放送するロシア文化テレビを日本の某公共放送局も見習う必要があるのではないかなと思いました。 学校教育で強制的にクラシック音楽を聴かせても興味を持つ子供ってほとんどいないと思います。 自分と同世代の子がピアノやヴァイオリンを演奏しているのを見たり聴いたりする方はインパクトが思いますし少しでもクラシック音楽に興味を持つようになってくれれば将来大人になって演奏会に足を運んでくれるかもしれません。 演奏家を育てる事はもちろん必要ですがそれを支えてくれる聴衆を増やす事はもっと大切な事だと思います。 そんな意味からこの「胡桃割り人形音楽コンクール」は大変素晴らしいものだと思います。

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